「あなたは世界中の誰とでも、たった6人の知り合いをたどればつながる」
こんにちは、そろけん塾です。
そんな話を聞いたことがありますか?これは六次の隔(へだ)たり(Six Degrees of Separation)と呼ばれる社会ネットワーク理論で、驚くほど広い世界でも、人は意外と近い関係にあることを示しています。
本記事では、この理論の背景や科学的根拠をわかりやすく解説し、子供の教育にどのように活かせるかについて考えていきます。
六次の隔たりとは?
「世界の誰とでも6人以内の知り合いをたどればつながる」 というこの理論は、1929年にハンガリーの作家フリジェシュ・カリンティが短編小説『Chains(鎖)』で提唱しました。その後、1967年にアメリカの心理学者スタンリー・ミルグラムが実験を行い、実際に手紙のやり取りを通じて人々のつながりを測定しました。その結果、多くの場合6回以内の紹介で目的の人物に届くことが確認されました。
どうして6人でつながるの?
人間関係のネットワークは、指数関数的に広がります。例えば、
- あなたの友達が100人いたとします。
- その友達がそれぞれ100人の知り合いを持っていたら? → 100 × 100 = 10,000人!
- さらにもう1回広がると 100 × 100 × 100 = 1,000,000人!
こうして、たった6回もたどれば、世界の80億人に近づける可能性があるのです。
子供の教育と六次の隔たり
1. 人間関係の大切さを学ぶ
六次の隔たりの理論は、「人とのつながりが大切」であることを教えてくれます。子供たちにとって、学校や習い事、家庭での関係が未来の可能性を広げるカギになります。
例えば、「夢の職業に就くために、どんな人と知り合うべきか?」と考える機会を作ることで、積極的なコミュニケーションや社交性を育てることができます。
2. SNS時代の人間関係を考える
今やSNSを使えば、世界中の誰とでも簡単につながる時代です。TwitterやInstagram、Facebookなどを使うことで、六次どころか数回のやり取りで著名人や専門家と交流することも可能になっています。
「オンラインのつながりをどう活用するか?」 を子供と一緒に考えることも、現代社会において重要な教育の一環になります。
3. 数学・統計の視点で学ぶ
六次の隔たりの理論は、確率論やネットワーク理論とも深く関係しています。
例えば、次のような問題を考えてみましょう。
- 1人が50人の知り合いを持つと仮定すると、6回つながると何人と接点を持てる?
- 実際のデータでは、SNS上の友達の数はどのくらい?
- もしつながりが1つ減ったら、影響はどのくらいある?
こうしたシミュレーションを通じて、子供たちが数学の面白さを実感できる機会になります。
5分でできる数学体験:「六次の隔たり」を体感しよう!
「世の中の誰とでも6回以内のつながりで出会える?」
一見、不思議に思えるこの「六次の隔たり」の法則。でも、実は身近な人間関係の中で試してみると、驚くほどリアルなことがわかります!
今回の実験では、実際に「六次の隔たり」を身近なおもちゃやゲームを使って体験し、数学的なつながりを考える力を養う ことができます。
【実験】「六次の隔たり」ボードゲーム!
おもちゃを使って「六次の隔たり」をゲーム感覚で体験してみよう!
【準備するもの】
- おもちゃの人形(5~10体くらい)
- 紙とペン(またはカード)
- サイコロ(なくてもOK)
【やり方】
-
人形に「名前と関係性」を設定しよう!
- 例えば、人形A(あなた)、人形B(親友)、人形C(クラスメイト)、人形D(先生)、人形E(先生の知り合い)、人形F(有名人)
-
サイコロを振って、関係をランダムに作る!
- 「サイコロの目が偶数なら、友達の友達に進める」
- 「奇数なら、直接の知り合いに戻る」
- 6回以内に「有名人(人形F)」にたどり着けるかを試す!
-
ルートを考えて、最短でつながる方法を探す!
- 「このルートを使えば3回でつながる!」
- 「先生を経由すると5回、でもこっちのルートだと2回!」
【解説】
「六次の隔たり」の概念は、ネットワーク理論 の一例であり、グラフ理論の応用 として考えることができます。ここで、以下のように数式を用いて解説します。
1. 人間関係をネットワーク(グラフ)として考える
人間関係を数学的に表現するために、以下のようなグラフを考えます。
- 人(ノード)を n
- 人と人の関係(エッジ)を k(1人あたりの平均知人の数)
- つながりの深さ(ステップ数)を d
一般的に、1人の人が知っている人の数 k が多いほど、ネットワーク全体が広がりやすくなります。
2. 「六次の隔たり」の数学モデル
六次の隔たりは、ある人から任意の他者へ d回以内 で到達できるかどうかを考える問題です。
人間関係のネットワークが指数関数的に広がると仮定すると、次の数式が成り立ちます。
N = k^d
ここで、
- Nは到達可能な人数(ネットワークの広がり)
- kは1人あたりの平均知人の数
- dはつながりのステップ数
たとえば、1人が 平均 50人 の知人を持つ場合、6回のつながり(六次の隔たり)で到達できる人数は以下のようになります。
N = 50^6 = 15,625,000,000
つまり、約 156億人 に到達可能となり、これは地球の全人口(約80億人)を超える数になります!
この計算結果は、「6回以内のつながりで、世界中のほぼすべての人に到達可能である」という六次の隔たりの仮説を裏付けています。
3. 「六次の隔たり」ゲームの数学的なポイント
このボードゲームでサイコロを振ることで、実際のネットワークの広がり方をシミュレーションできます。
- サイコロの出目によってランダムに人とつながる → 実際の社会ネットワークはランダムな要素を含む
- 複数のルートを考えることで、最短経路を見つける → ネットワーク理論では、特定のノード(影響力の大きい人)を経由すると、最短で目標に到達可能
このように、数学的な観点からも「六次の隔たり」は理論的に成り立つことがわかります。
まとめ
六次の隔たりは、「世界は思ったよりも狭い」ということを教えてくれます。そして、
✔ 人間関係を大切にすることの重要性
✔ SNSを通じた学びやネットワークの活用
✔ 数学・統計の視点から考えるネットワークの広がり
✔ 子供たちの未来を広げる出会いの可能性
といった学びにつながります。
子供たちと一緒に、「自分はどんな人とつながりたいか?」を考えてみることで、未来の夢や目標に向けた第一歩を踏み出せるかもしれません。
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